気の医学講座

日常の出来事、鍼灸・東洋医学の治療など、さまざまな観点で気について取り上げてみたいと思います。

第37話 アトピー性皮膚炎のお灸

 いつも、このブログに訪問いただき、ありがとうございます。
 さて、今日は、アトピー性皮膚炎についてお話したいと思います。アトピー性皮膚炎で悩んでおられる人が少なくないですからね。もし、少しでもお役に立てれば幸いです。
 
 東洋医学では、身体の症状であっても、病気の根本を五臓のいずれかに求めます。
 例えば、腰が痛いのは、腎(腎臓)の弱りによるものだとみます。それは、腎は腰にあって腰と密接な関係にあるからです。
 それで、アトピーは皮膚に炎症が出るので、東洋医学を少し学んだ人なら、肺の病気と認識するかもしれないですね。肺は皮膚をつかさどる”と言って、肺は皮膚と密接な関係にあるからです。
 現代の医学では、このアトピー性皮膚炎はアレルギー性の病気の一つとされています。もちろん、東洋医学には、アレルギーという概念はないのですが、東洋医学の立場から考察すると、アレルギーは“先天の腎気の虚弱によって起こる病気”と認識することができます。
 この腎気の虚弱は体内にほてり(内熱)を生じます。このほてりが肺へいけばぜんそく、鼻へいけば鼻炎、皮膚にいけばじんましんやアトピーとなるわけです。
 ですので、ぜんそくを薬で抑えたらアトピーが出たり、アトピーを薬で抑えたらぜんそくが出たりするというわけです。
 このように肺と皮膚は密接な関係にあるのですが、現象としては肺の実熱という状態です。そして根本は腎の虚弱ということになります。
 その腎の気をさらに弱めてしまうと、症状は悪化します。
 例えば、夜更かしは腎の気を消耗しますから悪化します。
 それから、甘い物の過食も悪化させます。ケーキ・チョコレート・あんの入ったまんじゅうは最悪ですね。
 これら甘い物は五行では土の性質で脾に作用しますから、土である脾が旺盛となって腎の気を抑え、腎の気を弱めます。土剋水という相剋の関係です。
 牛乳をはじめ、乳製品も、五行の土性の食品ですからやはり先天の腎の気を損傷し弱めます。
 さらに、腎の気の弱りで生じた体内のほてり(内熱)が皮膚に上がってきて、かゆみを起こしていますから、たまごのように熱性の強い食品も、体内のほてりを増加させ、症状を悪化させるのです。
 ですので、甘い物、乳製品、たまごなどは控えることが大切です。
 そのうえで、皮膚炎やかゆみを起こしている身体内のほてり(内熱)を発散するために、お灸をお勧めいたします。
 まずは、背中で、左右の肩甲骨に挟まれたあたりの背骨の上で押して痛いところにお灸をします。代表的なところは身柱ですが、これより下でも押して痛いところがあればお灸します。
 それから、曲池の指一本上に上がったところで、ここも押して痛いところを確認してお灸をします。
 ただし、ステロイド外用薬を長期にあたって使用している人では、アトピー性皮膚炎というより、ステロイド皮膚炎になっていますから、上述のように単純ではありません。
 それについては次回にお話したいと思います。
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第1話 太る体質、やせる体質は何に由来するのでしょうか?













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  1. 2007/06/18(月) 14:31:44|
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第36話 コミニケーションは気の交流

 このブログへの訪問、ありがとうございます。
 さて、前回は“気を察する方法”として、表情の微妙な変化を読み取る方法を紹介しましたね。
 人がある特定の記憶や感情を経験しているときには、表情に微妙な変化が現れるものだということは、おわかりいただけると思います。
 そうです。
 「言わなくても、お顔にちゃんと書いてあるよ。」
ということですね。
 でも、最近は携帯電話やメールなど、お顔を見ないコミニケーションが多くなっていますから、それだけ気を察する能力は退化しているかもしれませんね。
 となると、それだけ言葉にウエイトがかかってくることになりますね。

 さて、何気なくおこなっているコミニケーションですが、これには大きく三つのタイプがあるとされています。
 ①アグレッシブ(攻撃的)、
 ②ノンアサーティブ(非主張的)、
 ③アサーティブ
の三つです。

 一つめのアグレッシブな方法とは、自分のことを中心に考え、相手のことはまったく考えないやり方です。例えば、失敗した人に対して、理由や言い分など聞く余地もなく頭ごなしに叱責をするような表現です。
 自分の気持ちは抑えることなく表現していますが、相手の気持ちは考慮していないので、相手は不快な思いをします。
 そんなタイプの人って、一人ぐらいは身近にいますよね。
 これは東洋医学から見れば、肝(肝臓)のはたらきが昂ぶっている人です。
 肝の昂ぶりは脾(膵臓)のはたらきを抑制します。これは五行の相剋関係です。
 脾(膵臓)は知恵と意識をもっていますが、これが抑えられてしまいます。
 本来、脾(膵臓)の子である肺が肝の昂ぶりを抑えて、肝のいき過ぎを防止するのですが、脾(膵臓)のはたらきが弱く、肺を生む(助ける)ことができないのです。
 肺は、物事の良い悪いを判断するこころをもっていますが、それが弱いために感情だけが暴走するわけです。 
 また、怒鳴ったり威圧的な態度で表現するだけでなく、どんなに優しい口調で言ったとしても、相手に選択の余地のないような状況で頼み事をするなど、巧妙に自分の欲求を押し付けて、相手を操作して自分の思い通りに動かそうとする態度もアグレッシブな方法と言えます。
 これは、肝のもっている“謀慮(ぼうりょ)”というはたらきが悪い面に出た場合です こういう人では、首すじがとても緊張しています。
 首は肝のはたらきが反映されるところです。こういう人は、“首根っこを捕まえる”とおとなしくなります。
 首根っこを捕まえるというのは、首すじをていねいに揉みほぐしてあげることです。そうすると、優しい口調になりますよ。

 二つめのノンアサーティブ(非主張的)な方法とは、自分の感情は押し殺して、相手に合わせるようなやり方です。
 例えば、いつも友人に雑用を頼まれて嫌なのに、はっきりと断れずに引き受けてしまう態度のことです。
 このような態度は一見すると、相手を配慮しているようにも見えますが、自分の気持ちに率直ではなく、相手に対しても率直ではありません。自分の気持ちを抑え続けていると、次第に欲求不満がつのり、相手に対して「譲ってあげた」という恩着せがましい気持ちや、「人の気も知らないで」という恨みがましい気持ちになってしまいます。
 この場合、自分の気持ちを表にだせないでいるので、自己を犠牲にしています。
 これは東洋医学から見れば、心(心臓)の弱りです。
このタイプの人では、特に左右の肩甲骨に囲まれた背中の筋肉が硬く緊張しています。
私たちが小さい頃から身につけてきたのは、いつも相手の気持ちばかりを優先させてしまう自己犠牲的なコミュニケーションの方法だったり、逆に相手に自分を押しつけるような方法でした。
 そのため、人との気の交流がうまくいかなくなってしまっていたわけですね。

 今まで私たちは、それを自分の性格のせいにしたり、人間関係にはよくあることだと納得させたりしてきました。
 でも、実は、よりよい人間関係を築くためのコミュニケーションの方法を学んでこなかったのではないかと思います。
 そこで、みっつめのアサーティブな方法とは、自分の気持ちや考えを相手に伝えるが、相手のことも配慮するやり方、自分も相手も大切にしたやり方です。
 アサーティブな自己表現では攻撃的な方法でも、非主張的な方法でもなく自分の気持ち、考え、信念に対して正直・率直に、また、その場にふさわしい方法で表現します。
 しかし、どんなにアサーティブに表現したとしても、それが相手に受け入れてもらえるとは限りません。お互いが率直な意見を出し合えば、相手の意見に賛同できないことも出てくるでしょうね。そのときに、攻撃的に相手を打ち負かしたり、非主張的に相手に合わせたりするのではなく、お互いが歩み寄って一番いい妥協点を探ることがアサーティブなあり方であると言えます。
 このタイプを東洋医学的に見れば、中枢である五臓のバランスがとれていると言えます。そして、ただバランスがとれているだけでなく、こころの器が大きい人だと言えます。 
 こういう場合もありますよね。
 友人など気心が知れた人に対してはアサーティブでいられるのに、親や上司など立場が上の人に対してはいつも非主張的になってしまったり、子どもや部下など立場が下の人に対しては攻撃的になってしまうなど、状況によってアサーティブな表現ができない場合もあります。
 常に攻撃的・非主張的な人も、状況によってそうなってしまう人も、まずは自分がどのようなときにアサーティブでない態度を取ってしまうのかを振り返ってみましょう。そこから、アサーティブになるための第一歩が始まります。

アサーティブになる第一歩
 ①自分の感じ方や考え方を大切にしていいこと
 ②感じ方、考え方は人と違っていていいこと
 ③自分の中の『いやだ』という気持ちを伝えても、つながっていける関係があること
などに気づくことで、人との関係のあり方が変わっていきます。

 そして、それ以上に大きな変化は、自分自身のあり方かもしれません。自分の人生を自分で選び取っていっているという感覚や、背伸びをしたり無理をしないで、等身大の自分でいてもだいじょうぶという感覚が、自分の中に少しずつ広がっていくこと。
 つまり、“自分自身の中の力に気づいていくことができる”わけです。
 そこで、私たちは、大いなる宇宙の気を受け、大いなる自然の中で、自我を捨てて自然と一体化することを説く東洋医学の生き方を知ることができると思います。
 今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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  1. 2007/06/09(土) 15:24:57|
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第35話 気を察する方法

 このブログに訪問いただき、ありがとうございます。
 久しぶりの書き込みになりました。

 さて、東洋医学はこれまでのお話からもおわかりいただけるように、気の医学です。
 ですから、その診察では気を察することが重要になります。
 診察にはいくつかの方法がありますが、まず第一に行われるのが、“望診(ぼうしん)”とよばれる方法です。
 これは目でみて行う診察ですが、現代医学の視診と違い、精神状態までも把握するものです。
 私たちは言葉にウエイトを置き過ぎるために、言葉で聞かないとわからないと思ってしまっているきらいがあります。
 でも、実は、仲の良い友だちや家族では、顔に現れたちょっとした変化を読み取って、相手の気持ちを察したりしていますよね。
 ただ、それを気の反応としてとらえていると認識しているか、いないかの違いだと思います。
 このように、人の無意識的、非言語的反応を理解する過程において、人がある特定の記憶や感情を経験しているときに現れる、表情の微妙な変化を読み取る方法を、NLp心理学では“キャリブレーション”と言っています。
 例えば、おびえている人では頬が青ざめて息があらくなったりしています。またうれしい人は顔の血色がよく、頬の筋肉が緩んでいるのがわかります。
 このように、表情の微妙な変化を読み取る基本的なテクニックを意識的に活用することは、友達同士、家族、職場などでコミニケーション能力をアップさせることにつながります。

 それでは、ここで東洋医学の望診テクニック=キャリブレーションをどのようにトレーニングしたらよいかを紹介しますね。
 友だちと次のようなことをしてみてください。
 まず、相手に好きな人を想い浮かべてもらってください。あなたは、相手の顔をよく観察します。
 次に、相手に嫌いな人を思い浮かべてもらってください。そして、さきほどと同じように、あなたは、相手の顔の微妙な変化をよく観察します。
 そして、今度は、相手に好きな人と嫌いな人のどちらかを選んで、思い浮かべてもらってください。あなたは、その相手の表情から、どちらを思い浮かべたかを当ててください。
 このように、好きな人と嫌いな人を思い浮かべたときの微妙な変化を読み取ることで、気を察する力、つまりキャリブレーション能力が上がっていきます。
 表情は精神状態を表現しています。
 東洋医学では、心臓に精神が統合されているととらえています。
 その精神の表現がお顔に現れた表情です。
 ですから、東洋医学では“お顔は心の窓”なのです。
  さらに観察が進めば、健康状態も読み取ることができるようになります。
 今日も、最後までありがとうございました。
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  1. 2007/06/02(土) 13:42:42|
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