気の医学講座

日常の出来事、鍼灸・東洋医学の治療など、さまざまな観点で気について取り上げてみたいと思います。

第133話 サツキ歳時記


 このブログへの訪問、ありがとうございます。
 さて、今回はサツキマスのお話です。

 サツキマスってご存知ですか?

 渓流で生まれ、一生を川で過ごすのがアマゴで、
 同じアマゴとして生まれ、海へ下って、再び生まれた川へ帰ってくるのがサツキマスなんです。
 
 「へ、ぇ~、サケみたいですね!」

 そうなんです。海へ行って、必ず生まれた川へ戻ってくるんです。

 同じ親から生まれても、そのまま生まれた川で一生を終えるアマゴと、
海へ下って、再び元の川へ戻ってくるという多難な一生を送る、サツキマスとに分かれるなんて、とても不思議な魚ですね。

 アマゴは渓流で育つので、体長は20糎前後であるのに対して、サツキマスは海でいろいろなものを食べて生育するので45糎ほどにもなります。

 このサツキマスは、5月ごろになると、海水の温度が上昇しはじめるため、海では生活できなくなり、生まれた元の川を上ってきます。
 そのためサツキの名前が付いているわけです。

 この時期、岐阜の長良川では伊勢湾から上ってきたサツキマスの漁や釣りが行われ、サツキマスを食べることができます。

 海で育ったサツキマスは、アマゴとは全く違った触感と味があり、とてもおいしい魚です。
 じつは、今日、サツキマスの寿司を食べてきました。一巻300円ほどするんですよ。)


 東洋医学では、その原典である医学古典の中で、気の流れる経絡は川に例えられ、経絡は臓腑(内臓)につながっているので、臓腑(内臓)は海に例えられて説明されます。

 それをそのまま応用すれば、川魚は経絡の栄養として影響し、海の魚は臓腑(内臓)の栄養として影響すると理解できます。

 先日、紹介したイワナ、アマゴ、そしてアユなどは経絡に影響するというわけです。
 それじゃ、サツキマスは?

 サケやサツキマスは、川と海の両方ですから、経絡と臓腑の両方に影響するので、栄養的にもとても強い性質をもっていると言えます。
 
 とにかく、この時期しか食べられないので貴重な魚です。
 長良川には、全国で唯一のサツキマスの漁師がいるんです。
 それは、長良川の渓流で生まれたアマゴが海へ下って、再び帰ってくることのできる環境が保たれているからでもあるんです。


 そうそう、この時期ならではというので、もうひとつ。
 いま、我が家の花瓶の杓薬(シャクヤク)の花が咲いてます。
 尺薬(シャクヤク)の花が咲くのも、この時期ならではですね。
 この花の香りは、フランスでは白ワインの香りに形容されるとか。

 杓薬(シャクヤク)は漢方薬でよく使用されるので、ご存知の方もいらっしゃると思います。
 漢方で使用されるのは、この杓薬の根を乾燥させたものです。
 皆さん、よくご存知の葛根湯(かっこんとう)の中にも、杓薬は含まれています。

 この杓薬の花は、むかし、美人の形容にうたわれましたね。

 『立てば杓役(シャクヤク)、座れば牡丹(ボタン)、歩く姿は百合(ユリ)の花』

 ということは、杓薬の花を見て、そして、その香りを嗅ぐと、杓薬美人になれるってことですね。

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  1. 2011/05/29(日) 18:18:14|
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第132話 太る悩みが健康、痩せる悩みが病気

 このブログへの訪問、ありがとうございます。
 さて、鍼灸治療を受けたことがない方には、ピンとこないかもしれませんが、
鍼灸院には、さまざまな患者さんが来院されます。

 それこそ、整形外科に来院される患者さんから、内科、女性科、小児科、耳鼻科など広範囲です。

 また、健康増進・体調管理のレベルから、難病やガン末期の方までいらっしゃいます。

 そんな患者さんと、治療をしながらお話をしていて、気付いたことがあります。

 それは、健康なレベル(元気なレベル)では体重増加(太っていること)を気にするのですが、病気の重いレベルでは、体重減少(痩せている、痩せて行く)ことを気にするということです。

 やはり「痩せる」というのは、ヤマイダレで書きますから病気なのですね。

 病気で痩せていた患者さんが、治療をしていくうちに、太りはじめると、
 「先生!原器になってきたのは、ありがたいんですが、この太ってきたのだけは何とかしてください。(笑い)」
と、おっしゃることがあります。
 
 こういう発言は、体が元気になってきた証拠です。
 いままで、あんなに瘠せていたのを気にしていたのに、今度は一転して太りだしたことを気にしているわけです。

 「いやいや、それは太ってきたんじゃなくて、貫禄がついてきた証拠ですよ。(笑い)」 

 ということで、いま、太っていることが悩みのあなたは贅沢な悩み、健康ならではの悩みなんですよ。
 そういう人は、甘いもの、ケーキ・チョコレート・クッキー・まんじゅう、シュークリーム・だんご・ドーナッツ…などなど、極力ひかえましょう!
 もちろん、清涼飲料水もです。

 なんて言うと、それがストレスになってしまうことでしょう。
 なぜなら、すでに“甘いもの中毒”になっているからです。

 これも、鍼灸治療をしていると、ある程度は、摂生することができるようになってきますよ。

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  1. 2011/05/28(土) 22:11:21|
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第131話 貴重な山菜

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 さてさて、今日は“ツルニンジン”のことを紹介したいと思います。

 「“ツルニンジン”なんて、初めて聞いた!」
という人も少なくないでしょう。
 じつは私も、今まで知らなかったのですから。(笑)

 先日、ある患者さんから、
 「鈴鹿の山へ行って、ツルニンジンを取ってきたので、先生にもお分けします。
 皮をむいて、コチジャンをつけて食べてみてください。」
といただきました。

 韓国では屋台で普通に売っている山菜で、そのまま生で食したりする他、天ぷらや酢の物にしたりするのだそうです。

 ニンジンというだけあって、いただいたツルニンジンを見ると、朝鮮ニンジンのような形をしています。
 いただいたツルニンジンは、親指大ほどか、中には、それ以上のものもあります。

 ツルニンジンを調べてみると、キキョウ科のツル性多年草で、東アジア一帯の森林に生育していると書かれてあります。
 茎は、あまり高くは伸びず、高さ数m程度まで。
 地下に塊根があり、これが朝鮮ニンジンに似ていることからツルニンジンと呼ばれているのだそうなんです。

 なんと、その塊根が親指大になるまでに10年ほどを要するほど生育が遅く、また繁殖力がそれほど強くないために、乱獲すればなくなってしまう貴重な山菜なのです。

 私は、このツルニンジンの皮をむいて、そのまま生でコチジャンをつけて食べました。
 この食感が何とも言えない、今までに食したことのない感じでした。
 そして、すぐに、身体に漲る活力を感じました。

 ツルニンジンには、知る人ぞ知る、すごい薬効があるんです。
 肺ガンをはじめとして、各種消化器系のガン、肝炎、糖尿病や高血圧など生活習慣病など、さまざまな病気への効果が報告されています。

 インターネットで「ツルニンジン 販売」と検索していただくと、何箇所か通信販売しているところがみつかります。
 そのうちの一つ、「ツルニンジンと山菜、薬草の店 ツクシノ」
ツクシノ

 日本では、北海道から九州にいたる山でツルニンジンは生育しているそうですから、山へ山菜取りに行かれる方は、探してみられるとよいですね。

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  1. 2011/05/20(金) 20:12:29|
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第130話 気象協会が日本版二十四節季を作るそうですが…

 このブログへの訪問、ありがとうございます。
 さて、ご存知の方も多いと思いますが、5月10日の朝日新聞に、こんな記事が掲載されていました。
朝日新聞 日本版二十四節季を作る

 これによると、日本気象協会は、来年秋ごろまでに日本版二十四節季を制定するということを決めているそうです。
 例えば、2月4日の立春と言っても、実際の気温は低く、春らしくないので、季節感を感じる用語に変更しようということです。
 また二十四節季の中には、芒種(ぼうしゅ)とか小満(しょうまん)といったなじみのない呼び方もあり、なじみやすい実際的なものに換えるというのが主旨のようです。

 これは、私たち東洋医学を鍼灸の治療において実践している者にとっては、大変な問題です。
 特に私は、治療に用いるツボを、二十四節季を基準に使い分けをしています。
 もちろん、二十四節季の名称が換わっても、節季そのものが変わってしまうわけではないのですが、古代中国から今日に至るまで続いてきた伝統文化を失ってしまうことには抵抗を感じます。

 東洋医学は古代中国に発した「気」の思想を根幹にし、人体は小宇宙であると認識して大宇宙と一体である天人合一の思想に基づいて人体の構造と機能を説明しています。
 具体的には、春・夏・土用・秋・冬はそれぞれ木・火・土・金・水の五行の気に分類され、それが人体では肝・心・脾・肺・腎と相関していることを説いています。

 例えば、春は五行論では木の気であり、これが人体では肝臓の気と相関しているわけですが、春には肝の病気が多くなるので、肝臓の働きを助けることが養生の道になります。
 ここで言う春というのは、立春から春の土用の入り(4/17)の前日までを指しています。
 これは、理論的な面だけでなく、実際に立春を境にして人体の生理機能は変化してきます。
 どんなに寒くても、人体には春の兆しが確実に現れていることを、私は人体観察を通して確認しているのです。
 これは夏・土用・秋・冬も同様です。

 学問的には、立春から始まる春、立夏から始まる夏、立秋から始まる秋、立冬から始まる冬は四季ではなく、四時(しいじ)と言います。

 古代中国において、地上の気象現象のみによって二十四節気を定めたのではないことは二千年近くの歴史が証明していると言えます。

 そして、日本においても、それを受容し、日本の文化にも深く滲透しています。
 例えば、茶つみの歌では、「夏も近づく八十八夜」とありますが、これは立春から数えて88日(5/2)で、間もなく立夏(5/6ごろ)を迎えるということを指しています。

 また、立秋を過ぎれば、気温がいくら高くても、それは“残暑”というのですが、「残暑お見舞い」を送る習慣が、今でも残っています。
 これは言葉上の問題だけでなく、実際に、立秋を迎えると、昼間の気温がいくら高くても、空気は秋の気配を感じます。そして、立秋を境に、夜には秋の虫の声を聞くようになります。

 これを単に気温だけで名称を換えてしまうのであれば、これまで日本人が培ってきた文化・風習は失われるだけでなく、“情緒”を感じる感性までも失ってしまうことになるのではないでしょうか?

 “土用のうし”で知られる土用は立秋の前18日間の夏の土用だけですが、本来は立春・立夏・立秋・立冬の前18日間を言います。
これは土用が季節の移り変わりの変化をつかさどっている季節であって、そのために、むかしから大きな意味を持っています。
 立春の前18日は冬の土用、立夏の前18日は春の土用、立秋の前18日は夏の土用、立冬の前18日は秋の土用と定められているわけです。
 ですから、立春・立夏・立秋・立冬の名称が変わってしまっては、これも問題です。

 二十四節気は単に気候・気象を示す言葉としてだけでなく、東洋占術(四柱推命学、九星気学など)や神社などで行われる行事などにも広く用いられています。

 私の携わっている東洋医学の世界だけでなく、広く多方面にわたって、その学問的、文化的価値を失うことになりかねないのです。

 日本気象協会は、これから一般の方々のご意見も募集するということですから、ぜひ皆さんも、率直な意見を日本気象協会へお送りいただけたらと思います。
日本気象協会HP 日本版二十四節季

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第129話 気を磨く本物の味

 このブログへの訪問、ありがとうございます。
 今年のGWは、いかがお過ごしでしょうか?

 私は昨日、岐阜県池田町にある「よろずや」というイワナ・アマゴ料理のお店へ行ってきました。
 たまたまインターネットで検索してみて見つけたのですが、各界の有名人が多く訪れる、知る人ぞ知る、素晴らしいお店でした。
よろずや

 何が素晴らしいかって、そこで出されるお料理は、“本物の味”だったのです。

 テーブルにある囲炉裏には立派な炭があり、お店のおかみさんが炭火をおこしてくださり、串に刺したイワナを焼いてくださいました。
 
 そのイワナは、そのお見せで、タマゴからかえして養殖しているイワナで、生きているのを串に刺してテーブルまで運んできますので、焼くまで生きているんです。

 イワナの生命力って、すごいですよ。
 焼かれている途中まで、串に刺さったイワナが動いています。

 おかみさんは、イワナを焼きながら、こうおっしゃいました。
 「うちのおいしさは、一にイワナ、二に炭、三に私の焼く技術。
 30年近くやってますから、炭と会話ができるんです。
 どこまで火が通っているか、全部わかります。ここまで上手には、なかなか焼けないんですよ。」

 イワナを一口食べたら、感動の味でした。
 このイワナは、頭も、骨も、しっぽも全て丸ごと食べられました。

 “いや~、こんなおいしい魚は食べたことないですよ!!”って、
ここで食べた人は、だれもが、そうおっしゃるそうです。
 そして、私も、そのひとり。

 他には、イワナのさしみも、初めて食べましたが、これも最高の味でした。
 そして、今の時期は、筍のさしみ、山菜の天ぷら、アマゴの甘露煮、そして、最後には、イワナでだしを取った雑炊をいただきました。
 この雑炊も、今までに味わったことのない感動の味でした。

 夏には、天然アユの塩焼きが、運よくアユが入っているときには食べられるそうです。
 天然のアユは格別だそうですが、天然アユが手に入らなければ、焼かないそうです。
 また、冬には、シカ、イノシシ、カモなどの肉を炭火で焼いて食べられるそうです。
 これは楽しみです。

 おいしい物を食べた後は、感性が高まりました。
 まさに、気が磨かれた感じです。
 今まで、おいしいと感じて食べたものは多くありましたが、おいしい物を食べて気が磨かれたと感じたのは初めてです。

 食の大切さを改めて認識させられた一日でした。
 皆さんも、ぜひ一度行かれることをお勧めします。
 東京からでも、新幹線を使って来られるそうですよ。
よろずや

 それから、こちらでお食事された後は、池田温泉へ行かれることをお勧めします。
 “よろずや”から、池田温泉までは、車で10分ほどです。
 池田温泉のお湯は、とてもヌルヌルしていて、お肌がスベスベになりますよ。
 こちらも、とっても素晴らしい温泉です。
池田温泉
 
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  1. 2011/05/05(木) 13:53:41|
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