このブログへの訪問、ありがとうございます。
さて、前回は、経絡治療における本治法(ほんちほう)の意義は、邪気を取り除くことにあるというお話をしました。
邪気って、そんなの本当に存在するの?
迷信じゃないの?って思われる人も少なくないでしょう。
でも、そういうことを言う人に限って、病院へ行っても治らないと、すぐに、
「変な霊に取りつかれたんじゃないでしょうか?」
なんて言う人がいます。
確かに霊的な原因もなくはないですが、病気全体からみれば、極めて少ないです。
実は、そのほとんどが邪気が原因なのです。
そんなこと言ったって、邪気かどうかはわからないって思われることでしょう。
実は邪気の感覚がわかる人にはわかります。
また、それがそうだと知らないだけだということも少なくありません。
例えば、今、深呼吸をしてみてください。
大きく息を吸って…、
あれ、思ったほど、深く吸えない…という人はいませんか?
そうです。この呼吸が深く吸えない感じってのは、邪気の影響です。
呼吸が深く吸えるか、浅いかなんて、わからないという人もいます。
でも、呼吸が浅い=邪気が入っていると、肩コリとして感じられます。
いやいや、肩コリも感じないって人もいます。
そうすると、手が冷えるとか、頭が痛いとか、目が疲れやすいとか、…何かしらの症状として現れてきます。
もし、そういった症状(不定愁訴)がなくなったら、どんな感じになるでしょうか?
そりゃ、もちろん、“気分爽快!”でしょう。
気分爽快っていう時は、呼吸が深く吸えるんですよ。
そう、邪気が取れたときってのが、その感じです。
呼吸が深いか、浅いかがわからないって人は、前回、最後に紹介したように、胸の真ん中に手を当てて、反対の手でO-リングテストをしてみてください。
力が抜けてしまうはずです。
これが邪気の存在している証明です。
そして、経絡治療の本治法が的確であれば、邪気が取り除かれますので、再びO-リングテストをすると、ちゃんと力が入ります。
それと同時に、患者さん本人は、深く呼吸ができることを自覚できるはずです。
これが、中医学にはない日本鍼灸、とりわけ経絡治療の特徴なのです。
残念ながら、中医学を取り入れる経絡治療が多くなってしまっています。
ぜひ、日本鍼灸を世界に広げていきたいものです。
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- 2011/11/23(水) 22:15:51|
- 鍼灸
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このブログへの訪問、ありがとうございます。
さて、前回は、本物経絡治療の見分け方について紹介しました。
経絡治療では、脈を診て診断し、診断に基づいて、手足の特定のツボに鍼をして脈が整ったのを確認します。これを本治法(ほんちほう)と言います。
治療者から、
「脈が整いましたよ!」
と言われても、患者さんにはわからない話です。
そのときには、お腹も、緩んでいますから、治療前後で、お腹の硬さ(緊張度)を確認してみると、ほんとうに脈が整ったかどうかがわかるというのが、前回のお話でした。
「鍼灸院で、そのように、やってみたけど、お腹は、それほど緩んではいなかったが、治療後は楽になりました。…」
という人もいることでしょう。
その場合は、患者さん個々の症状に応じて対処する治療が功を奏したのです。
これを標治法(ひょうちほう)と言います。
一般の鍼灸治療では、こういう言い方はしませんが、じつはこの標治法のみ行っているわけです。
症状が楽になるのであれば、患者さんにとっては、それが何法だろうがかまわないと思います。
それじゃ、経絡治療の本治法は何のために行うのでしょうか?
正直なところ、経絡治療を行う鍼灸師の間でも、その共通理解が存在しているかは疑問です。
本治法は、読んで字のごとく、“根本を治す方法”ですから、根本調整です。
それでは、根本とは何かとなりますが、ここで意見の分かれるところです。
結論から言いますと、根本とは、“正気と邪気の調整”にあります。
それは、邪気を取り除いて正気を回復させるか、正気を補って邪気を排除するかです。
いずれにしても、邪気を取り除かなければ、本当の回復・治癒は導くことはできないわけです。
それこそが本治法を行う意義なのです。
それでは、ここで、
「邪気が取り除けたかどうかは、どうやって判断できるのですか?」
という声が聞こえてきそうです。
前にも書きましたが、熟練した鍼灸師は、脈によって判断しますが、患者さんは確認できません。
そこで、Oーリングテストを行います。
胸の真ん中に左手を当て、右手でO-リングテストを行うと、邪気が取れれば、指はしっかりと力が入ります。
「なんで、胸の真ん中?」
という質問には、次回、お答えしたいと思います。
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- 2011/11/20(日) 15:19:34|
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